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2024-12-21
東京都日野市新町-父の遺産整理で見つかった「放置マンション」2戸の売却奮闘記
「ご要望」 鍵もない、2年以上放置の親父の遺産マンションをどう売る? 「解決策」 不動産の現場では、想定外の出来事に直面することが少なくありません。今回、私が担当した案件もその一つでした。分譲マンションの一室で、鍵を破錠する必要があるとの依頼を受けたことが始まりです。鍵屋の羽角さんと共に現地で調査を行い、想像以上に堅固な鍵を前に、破錠には特別な機材が必要だと分かりました。鍵を開けるだけでも一苦労。まさにここからが戦いの始まりでした。 そして迎えた破錠の日。貴重品の管理が必要なため、売主様も立ち会いのもと作業を進めました。鍵を破壊し、ドアを開けた瞬間、私たちを待っていたのは今まで見たことのない光景——部屋中を埋め尽くすゴミ、そして小動物の死骸らしきものまで散乱していたのです。あまりの状況に、売主様は腰を抜かしてその場に倒れ込んでしまいました。 それでも私はすぐに対策に乗り出しました。まずは粗大ゴミの回収業者に見積もりを依頼し、さらに買取業者にも査定をお願いしました。しかし、現場を確認した業者がその後音信不通となるなど、問題解決は簡単ではありませんでした。それでも諦めず、売主様を保護する特約を条件に入れることでリスクを軽減し、販売価格を双方が納得できる水準に設定しました。 その結果、募集開始からわずか2日で買付をいただき、無事に成約へと至りました。売主様も買主様も満足していただける形となり、この案件を通して私自身も多くを学ぶことができました。 コラム担当:萩生田
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2024-12-21
東京都昭島市玉川町-難易度の高い物件売却
「ご要望」 自宅兼賃貸マンションの売却と「住み続けたい」希望の両立 「解決策」 不動産の現場では、時に「これは難しい」と思わず唸る案件に出会うことがあります。今回手掛けたのは、そんな物件の一つでした。依頼者は高齢の売主様。そのご要望は「自宅兼賃貸マンションを処分したい。相場より高く売却できれば」とのこと。物件は角地で条件が良いように見えましたが、一部の土地が隣接地所有者の所有地と複雑な権利関係が絡んでおり、交渉のハードルが高いものでした。さらに、売主様は移転先をゆっくり探したいとの希望をお持ちでした。まず取り組んだのは隣接地の所有者との交渉です。譲渡に同意していただけるよう慎重に話を進め、停止条件付契約を結ぶことで一つの壁を乗り越えました。次に、新居探しに時間をかけたいという売主様の希望を叶えるため、売却後も一時的に住み続けられるよう定期借家契約を提案し、新しい生活にスムーズに移行できるよう配慮しました。この案件が無事成約に至ったのは、売主様のご子息のお力添えがあったからこそです。息子様がさまざまな面で協力してくださり、スムーズに話を進めることができました。難しい状況の中でも、売主様と買主様双方の満足を実現できたことは、私にとって大変意義深い経験となりました。 コラム担当:萩生田